たこ・ウオノメの治療
たこ・ウオノメは、足の皮膚が圧迫されたり、繰り返し摩擦を受けることによって発症します。
たこは専門用語で「胼胝(べんち)」、ウオノメは「鶏眼(けいがん)」とも言います。
たこは、皮膚が厚くなり固くなるだけですが、ウオノメは固くなった皮膚の中央に芯ができ、痛みを伴うようになります。
たこやウオノメができる原因の一つとして、靴が足に合っていないことが挙げられます。また、靴底が薄かったり、ヒールの高い靴でもたこやウオノメができやすくなります。なるべく自分の足に合った靴を選び、足に負担をかけないことが大切です。その他に、足のつき方、歩き方などにも影響されます。
皮膚が固く痛みがある場合などはメスなどで削って除去する必要があります。自分で削ると、炎症を起こすこともありますので、自分で処置をする前にまずは当院にご相談ください。
特に注意が必要なのは一見、たこ、ウオノメにみえても、ウイルス性のいぼ(疣贅:ゆうぜい)である場合があります。その場合は―190度程度の液体窒素で凍らせる治療などが必要になります(”イボ”の項も参照)。これは皮膚科専門医でも時に診断を確定するのに悩むこともありますので自分で削る行為はせず、専門医に相談してください。
また糖尿病の方では、たこやウオノメがあっても糖尿病のため足の神経が障害されて(末梢神経障害)、痛みを感じないため、歩行の際にたこやウオノメに持続的な物理的刺激を与え続け(痛みがないのでたこやウオノメに刺激を受けることを避けようとせずに)、いつの間にたこやウオノメの皮膚の下の組織が傷んでしまっている(皮膚の潰瘍(かいよう)になってしまう)ことがときどきあります。放置すると感染を起こして糖尿病で最も怖い合併症の一つである糖尿病性壊疽(えそ)を起こすこともあります。糖尿病の方や糖尿病と指摘されていなくても家族歴がある(家族に糖尿病の方がいらっしゃる)方は特にご相談してほしいと思います。