アトピー性皮膚炎の治療
かゆみの激しい湿疹が慢性的に続く、皮膚科を受診される方が多い言うまでもない代表的な皮膚疾患です。年齢によって皮膚が乾燥したり、赤くなる、赤みはとれても褐色調になるなど症状が多彩です。
乳幼児に多い疾患ですが、成人になっても症状が続く方や成人になってからあるいは高齢になってから症状が目立ってくる方もおられます。
アトピー性皮膚炎になりやすい体質の人が、アレルギー物質に触れたり、皮膚に刺激を受けることでアトピー性皮膚炎を発症するといわれています。アレルギー物質は、卵や牛乳などの食物、ハウスダストやダニ、カビ、動物の毛など人によって様々です。
治療では、皮膚の炎症を積極的に和らげることを目的にステロイドをはじめとした塗り薬を主に使用します。症状に合わせて保湿薬などの複数の塗り薬を使用したり、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬などの飲み薬を併用することもあります。
また最近はさらに治療が進歩し、これまでの治療方法でも十分な改善がみられない場合には、やや費用が高くなりますが、注射薬も使用できるようになっています。さらに関節リウマチに効果のある”JAK(ジャック)阻害薬”という飲み薬がアトピー性皮膚炎に効果的であることが分かっており、現在3種類が使用できます。
これまでしっかり治療してきたのになかなか治らない、と感じられている方はぜひ一度ご相談ください。